3. 恋の終りと始まり 

2016/09/09
このお話を書くにあたり、米津弦師さんの『恋と病熱』がずっと頭の中に流れていました。
乱馬もあかねちゃんも前向きだけど、初めての恋に対しては臆病になる部分があるんじゃないかな、と。
歌詞というより、メロディーの雰囲気も一緒に併せて楽しんでいただけると嬉しいです。

ちなみにこの曲は1stアルバム"diorama"に収録されており、そちらでは完成系を聴くことが出来ます。
私が米津弦師さんを知ったきっかけの一曲でもあり、非常にお薦めです。

+ + + + +



いつからだろう。

怪我が絶えないおれは 一人で骨つぎ屋に行くことが多くなった。
多くなったといってもせいぜい週に一度か二度程度の割合だが、それでも一般的なヤツに比べたら多いほうだろう。
診察時間はとっくに過ぎていても、まるでおれが来ることをわかっているように いつも診察室の明かりは点いている。
そして「やあ、いらっしゃい」と病院らしからぬ挨拶をすると 慣れた手つきで処置を行い、その後はお互い診察室の椅子に座ったままで他愛のない話をした。





おれは一度、東風先生に切り出したことがある。


「なあ先生、今度 相手してくれよ」
「相手?稽古の手合わせかい?」
「そーじゃなくって。一対一で本気の闘い」
「それはまた唐突だねえ」

手元の湯呑みの茶を一口飲むと、いつもの穏やかな口調で先生が続ける。

「でも 今はまだ無理だよ、乱馬くん」
「どーしてだよ」
「だって僕の方が強いからね」

柔らかな物腰とは裏腹にはっきり言い切ると、おれの見つめる眼鏡の奥の瞳が"わかるだろう?"と諭している。

「なんでそんなことわかるんだよ。んなの やってみなきゃわかんねーじゃねえか」
「そのうち、時期が来たらね」
「時期っていつだよ。適当にごまかそーったって そうはいかねえからな」
「そうだね。きっと"その時"が来たら自然にわかるよ」
「…なに笑ってんだよ、先生」
「笑ってないよ」

なんだか弟が出来たみたいで嬉しかっただけだよ。
そう言ってまた口元を綻ばせる。



なんだよ。なに笑ってやがるんだ。

おれと先生しかいない診察室で、自分の腕を枕に不貞腐れるおれを先生が愉快そうに眺めながら、奥の棚からいただき物のお菓子を持って来ては一緒に食べようよと勧めてくる。
おれは"こんなことで絆(ほだ)されたりしねーぞ"と意地を張りたくなる半面、それもなんだかガキ臭いような恥ずかしさがあって、"独り身の先生だけだと食い切れねえからな"、そんな都合のいい言い訳をしてはこの時間をどっかで楽しんでいた。
きっとあかねも知らない、おれと東風先生だけのちょっとした秘密。
先生とこの診察室を包む湿布の匂いと緩和な空気は まるでここだけ時間がゆっくりと流れているように、どこまでも平穏で居心地が良かった。


その反面、あの頃のおれは ただ単純に強くなりたくて。
強い奴と闘いたくて、ひたすら己の欲に正直だった。
自分の力を試す……というよりも、それを誇示したい幼稚な気持ちでいっぱいで。
きっとおれは表面的な部分での強さだけが全てだと思っていた。

もしもあの時 おれにもっと周りが見えていたら、あんな事にはならなかっただろう。









その光景はスローモーションのように 今でもしっかりと目に焼き付いている。
シパ…ッと鋭利な刃物にでも切られたように、一つに束ねられた長い髪の毛がゆっくりあかねの身体から離れていく。と同時に、パサリとあかねの頬を覆うのは 短くなった黒い髪…。
目の前で起こったそれはとても現実のものに思えなくて、まるで作られた映画のワンシーンを観ているようだった。

あかねにとって 女の子らしさを意味する唯一のシンボルだった長い髪。
その毛先までしっかり手入れされた艶やかな髪の毛が 空気を含んでパサリと地面に広がり落ちている。
瞬間、その場にいた全員が言葉を失った。

泣くわけでもなく
取り乱すわけでもなく。

あかねは元々大きな瞳を更に大きく見開いたまま、ただ茫然としている。
それが余計にショックの大きさを物語っているようだった。








その直後、あかねの部屋を訪れた時の反応は正直意外なものだった。

もしかしたら泣き伏しているんじゃないか…。
そんなおれの心配など空回りかのように淡々とした表情で
「気にしてないから、ほっといて」
と一言で突き放す。
ご丁寧に机上の電気スタンドごと一撃を食らって部屋を追い出されたおれは どうしたらいいのか戸惑っていた。

あかねの顔に泣いている形跡はどこにもなかった。
かといってショックじゃない…ってことは流石にない。いくら何でもそんなことはあるはずない。
でもな、思ってたよりサバサバと元気そうだったな。
もしかして…一人になりたいなら おれはじっとしてたほうがいいんだろうか?
現に ほっといてって言われたばっかりだからな…いや、でも……。


結局どうしていいのか自分の中で答えは見つからなかったが、男の姿に戻って破れた洋服を着替えると かすみさんからあかねの行き先を聞くなり すぐさま家を飛び出した。
とてもじゃないが、部屋で一人じっとしてなんかいられなかった。

あかねを捜して見上げた空には夕暮れの気配が微かに混じり始めていた。
ついこの間まで夏の暑さを感じていたのに、早く過ぎ去って欲しいと願う程の暑さから解放された秋の訪れにどことなく寂しさを感じるのはおれだけだろうか。
ふとそんなことを思いながら骨つぎ屋までの道のりを急いでいると、不意に見慣れたライトブルーの制服が目に飛び込んでくる。





「誰 捜してんの?」


「え…」




正直、声を掛けられるまでわからなかった。




「なによ、その顔」

「あかね…?」




さっぱりしたでしょ。

そう言って手をやる襟元には 指に絡まる長い髪はもう、ない。





「あ…あの…ごめん」
「へえ。案外 素直じゃないの」
「そりゃー…」
「いいの。どうせ近いうちに 切るつもりだったんだから」

気の利いた台詞の一つも出てこないおれの言葉を遮るように話すあかねの表情は おれの位置からはよく見えない。
ただ、あかねの言葉がまるで自分自身に言い聞かせているみたいで。


やさしくしてやりたい。
でもどうしていいのか わからない。


足を痛めているあかねに手を貸すこともおんぶすることも叶わず、例え気持ち悪いと言われても おれはその後ろ姿を見ながら ただあとをついていくことしか出来なかった。










診察台のベッドに腰掛けたあかねが 短くなった襟足を指で示して 同意を求めるように聞いた。

「先生…。似合う…かな…」
「うん、とってもかわいいよ」


…先生は何も悪くない。




「それに、短い方があかねちゃんらしいね」


けど何気ないその一言は、今までのあかねの想いを打ち砕くのに充分な決定打だったのかもしれない。






すぐ目の前の診察室であかねが泣いている。
勝手にこぼれた涙はそれまで作っていた笑顔の限界にタオルを投げ込むように、次から次へとあかねの頬を濡らしていく。

泣きたいんなら泣けばいい。
怒りたいなら怒ればいい。

おれだってずっとそうあかねに言ってやりたかったけど、あかねを解放してやれたのは やっぱり東風先生だった。
たった一言、「どうしたの」と声を掛けて肩を叩く。
それだけで、まるでダムが決壊したみたいにあかねの感情が溢れ出す。

つらかった。
幸せだった。
苦しかった。
好きだった。
好きだった。
そして今も好きでたまらない…。



(こいつ、こんな風に泣くんだな…)


おれ、ばかだ。
"思ってたより元気そう"だなんて。そんなこと、あるわけねーのに。

こいつは今までどれだけ言葉にならない気持ちを押し殺してきたんだろう。
おれと違って家族の密度が高い天道家では、例え自分の部屋でも感情のままに涙を流すことは出来なかったのかもしれない。
あかねの涙を見ているとその一粒一粒に想いが込められているようで、なぜだかおれの胸までズキ…と痛んだ。

東風先生の大きな手がゆっくりとあかねの背を撫でる。
全てを吐き出させるように、全てを受け止めるように ただゆっくりと。

二人がいる診察室のドアは半分開いている。
だけどそこに入っていく資格のないおれはドアの隙間からそっと中の様子を伺うしかない。
まるで木の扉一枚が、資格のある者とない者の境界を意味しているようで。
きっとおれはここに居ない方がいいんだろうな。
そう思ったし、出来ることならそうしたかった。
でも。
ここでありのままを受け止めるのが今のおれにとって必要な事…そんな気がしてならなかった。









それから三十分も経たないうちだろうか。
他の患者の来院をきっかけに、少しずつ落ち着きを取り戻していたあかねとおれは一緒に骨つぎ屋を後にした。


茜色に染まり始めた帰り道をあかねと二人で歩く。
その後ろ姿に見慣れた黄色いリボンはない。
上手く言葉を見つけられないまま ただ黙っていると、不意にあかねが大きく息を吐いた。




「あーあ。泣いたらスッキリした」




泣いたから、なのか。
先生への想いを涙という形で表したから、なのか。

その真意はわからない。
泣き腫らした目の下はまだ赤く熱を帯び、普段はしっとり柔らかそうな頬は涙の跡でかさついている。
なのにその表情は 憑き物が落ちたように晴れやかだった。








「かわいい…。…って、先生 いってた…」








「よかったな」




…何がよかったんだよ。


自分の発言なんてまるでしっくりこなかったけど、それでもあかねを元気づけたい。
ただ それだけで。




「関係ないよ、もう」
「関係ないってことねーだろ」








「東風先生はかすみおねえちゃんが好きなんだもの」

もう一度確かめるように事実を事実として口にすると





「いいんだ、もう。やっと気持ちの整理がついた」




そう呟いて前を見つめる横顔は どこまでも穏やかだった。








気が付くと おれはあかねに短い髪が似合っていると言っていた。
それは罪の意識からなんかじゃない。
自分でも柄じゃねえってわかってるけど……本当に心からそう思って言ったんだ。
それをあかねがどう受け止めたのかは はっきり聞いてないからわからねえ。
わからねえけど、あの時 確かにあかねは笑ってくれた。



「ありがとう。嬉しい」




色紙細工をしたみたいに空があかねの名前の色に染まっていく。
そのあたたかな夕陽の光があかねを包んで、泣いた目元も赤い頬も全てを照らし出すと





「ウソでも嬉しい」




そう言ってまっすぐおれの目を見つめながら、初めて男のおれに笑いかけてくれたんだ。










「乱馬くん、ちょっといいかい?」


東風先生に呼び止められたのはそれから三日後のことだった。
まるでおれがそこを通るのを待っていたかのように、いつも通り穏やかな笑みを浮かべながら骨つぎ屋の扉の前で佇んでいる。
ちょうどいい。おれも東風先生と話をしたかったところだ。
親父とあかねが居ないことを確認すると、診察室に入ったおれ達は珍しく扉をしっかりと閉める。




「あかねちゃんの髪のことだけど」

いつになく前置きもないまま、向かい合って座っている先生が切り出した。



「この前のこと、風の噂で聞いたよ」

ここは風林館高校の生徒もよく来るからね。
そう言い訳するように付け加えたのは、暗にあかねが告げ口したわけじゃないと言っているようだった。


「一歩間違っていたら女の子の顔に傷をつけていたかもしれない。いや、傷だけじゃなくて もしかしたら命に関わっていたかもしれないんだよ」
「…」
「それをちゃんとわかってるね?」
「…はい」



眼鏡の奥から澄んだ瞳でおれをじっと見つめて問い掛ける。
おれも目を逸らさずに真っ直ぐ前を向いてそれに応える。





― と、


「うん」


たった一言頷くと、いつものように「そうそう、美味しいお菓子があるんだよ」と急須に茶葉を一さじ掬って淹れ始める。




「なあ 先生」
「んー、なんだい?」
「怒んねーのかよ、おれのこと」
「どうして?乱馬くんは怒られたいのかい?」
「別にそーゆーわけじゃねえけど……」

はいどうぞ。
そう言って目の前に湯気の立った湯呑みをゴトリと置くと、先生も手に持っていた茶を一口飲んで再び向かいの椅子に腰掛けた。


「怒ろうと思ってたよ。もしも乱馬くんが表面上しか見ていないようだったらね」
「表面上…?」
「そう、事の上辺だけって意味。でもね、乱馬くんはちゃんとわかってる」
「んなの、どうしてわかんだよ」

おれは何でも見透かされているのがむず痒いような居心地の悪さを感じて つい子供じみた質問で問い返す。

「そりゃあ、今の乱馬くんの顔を見てたらわかるさ」
「おれの顔?」
「そう」
「おれの顔がどうしたっていうんだよ」
「自分では気付かないかな」
「なにが」

やれやれ、困ったなというように一瞬眉毛を下げると

「乱馬くん、あかねちゃんよりも傷付いたような顔をしてるよ」

どら焼きの封を開けながら、先生は穏やかに微笑んで言った。


傷付いてる?おれが?
あかねの髪が短くなったことに?


確かにあかねの髪の毛を切ってしまう一端を担ったのは他でもないおれだ。
けど それは申し訳ない、とか取り返しのつかないことをしてしまったっていう罪悪感みたいなもんで、傷付いたとはちょっと違う気がする。
じゃあおれは一体何に傷付いているんだ?



…黙ってしまったおれを見て 先生がそっと助け船を出す。

「いいんだよ、今は全てがわからなくても。まだ乱馬くんは十六歳なんだから」
「…それっておれがガキって言いたいのかよ」
「違うよ」

はははと声をあげて愉快そうに笑う先生。

「あのさ、乱馬くん。高校生のうちに全てを悟ってしまったらつまらないだろ?月並みかもしれないけど、いっぱい笑っていっぱい泣いて、いっぱい後悔して時には落ち込んだり格好つけたりして…僕はそうであって欲しいと思ってるよ。乱馬くんにも、あかねちゃんにも」
「…なんか恥ずかしいな、高校生って」
「そうだよ。高校生って恥ずかしいことをする年頃なんだよ」

まるで自分の学生時代を思い出しているように、壁に掛かったカレンダーに目をやりながら先生が口元を綻ばす。

「先生、なんか親父みてえだな」
「まったくその通りだね。僕もおじさんになっちゃったかな」

おれの皮肉なんて笑って受け流すオトナの東風先生。
あかねもこんなところに惹かれたのだろうか。




茶のお替わりを注いだ先生が「そうそう」と思い出したように口を開く。

「ねえ、乱馬くん。僕からも一つ聞いていいかい?」
「なんだよ」
「あの時、どうして乱馬くんはあかねちゃんのことを待っててあげたの?」
「へ?あの時って…」
「診察室であかねちゃんが泣いてた時。乱馬くん、ずっと診察室のドアの向こうで待ってただろ。どうしてだい?」

…そんなこと、考えたこともなかった。

「そ、それは…あかねも足を怪我してたし、歩くのもつらそうだったし…。それに髪を切っちまった原因はおれにあるから、だから…」
「本当にそれだけ?」
「え?」
「彼女の足の怪我は僕が治してあげられるよ。そうは思わなかったかい?」
「それは、まあ、そうかもしんねーけど……」

再び口籠ってしまうおれを先生がじっと見つめる。
そして一つ頷くと嬉しそうに微笑んだ。

「…うん。やっぱり大丈夫だね」
「大丈夫って、何が?」
「大丈夫は大丈夫さ」
「はあ?意味がわかんねー」
「いいんだよ。だってまだ高校生なんだから」
「またそれかよ」

悔しいけれど、こんな時でも自分の感情が空気に逃げる煙みてーに掴めなくて。気持ちが上手く言葉に出来ないおれは やっぱりガキなんだと思い知らされる。





今までおれは ただ強い奴と闘えば強くなれると信じていた。
誰が何と言おうが、自分がそれで合ってると思えば周りなんて関係ない。強く思うことが正義だと信じて疑うことすらしなかった。
でも違う。
今のおれは まだ闘いの土俵に立つ資格はない。

いつの間にか空になった湯呑みを両手でぎゅっと握りながら、回転する椅子を先生の方に向けると乞うように切り出してみる。


「…あのさ、先生」
「なんだい?」
「今度…今度、さ。その時が来たら、おれと真剣に手合わせしてくれる?」
「いいよ。その時が来たらね」
「本当だな?絶対だからな!」
「覚えておくよ。もしもそれまで僕が乱馬くんと互角に渡り合えるようだったら、だけどね」

負けず嫌いなおれが 闘わずして負けを認める。
それがどんな気持ちなのか、きっと先生も察したんだろう。


「強くなるよ、乱馬くんは」
「別に気ぃ遣う必要ねーよ」
「いや、君は強くなれるよ。必ずね」

いつか大切な人を守れるように。

そう言って また穏やかに笑うんだ。
…ああ、やっぱりこの人には当分勝てそうもない。












帰り際、玄関の扉の前まで見送ってくれた先生が言った。

「乱馬くん、あかねちゃんのこと頼んだよ」

あかねちゃんはいい子だから、と。



「別に頼まれることじゃねーけど」
「うん、そうだね。でも僕は乱馬くんにそう言いたかったんだよ」




「意味がわかんねー」

再びそう呟くおれに

「そうだね。なんで僕が乱馬くんに頼みたくなったのか…それも今はまだわからなくていいんだよ」

先生もまた同じ台詞を繰り返す。
おれは何となく聞いてみたかったことを口にした。



「あかねがいい子って、前に先生 そう言ったよな?」
「そうだったかい?」

嘘つけ。本当は覚えてるくせに。

あかねがいい子?
そんなこと、おれだって本当はとっくに気が付いている。


「あのさ、先生」
「なんだい?」
「あの…っ」



あかねはいい子って、先生が言ったんだろ?
じゃあ かすみさんじゃなくても あかねでいーじゃねえか。
先生、なんであかねじゃダメなんだよ。




思わず喉元まで出かかった言葉。
でもそれを責めるのはおれじゃない。
咄嗟にその台詞を呑み込むと、

「真剣勝負のこと、忘れんなよ」

そう言って 今度こそ骨つぎ屋を後にした。











すっかり辺りも暗くなった帰り道、おれはさっきの先生の言葉を思い出す。

(傷付いた顔してる、か…)


傷付いてる?
何に?
あかねの髪を切ってしまったことに?
それを学校のみんなに責められたことに?


…違う。そうじゃない。


あかねが東風先生の前でだけ本当の感情を見せたから、だ。
零れていくあかねの涙は 先生への想いが詰まった涙。
おれはそこに立ち入ることは出来ない。
泣いている背中を撫でて慰めてやりたくても、それはおれの役割じゃない。
あいつを表面上で怒らすことは出来ても、根っこの部分であいつの感情を揺さぶっているのは先生だけなんだ。
わかっていた。そんなことわかっていたけれど。

実際に目の当たりにしたから。
初めて先生に対する真剣なあかねの想いを認めたから。

だから俺は傷付いたんだ。



それを自覚した途端、俺の心臓がここにあるんだと主張するようにズキンと痛む。
今度こそ これは錯覚なんかじゃない。




おれは あかねに恋してるんだ ―。





♪ 恋と熱病 / 米津弦師




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comment (4) @ Omnibus それぞれの初恋

   
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comment

と、東風先生が眩しいっ!✨✨✨ : はづき @/Dova3jY
東風先生、よくぞ言ってくれた!!
大きく頷きながら、読んでましたぁぁぁ😆😆
そう!そう!そうなんだよ!乱馬も傷ついてたんだよ!
そして、ただひたすら「強くなりたい」という意味が、
「守りたいものができたから、強くなりたい」って(って私はそう思ってる)
変わってくることに鳥肌が!しかも本人気づいてないところが!
東風先生はわかってるのに!!
ああ〜!なんかどうしよう!
初期のらんま1/2ってなんて神々しいんでしょう?✨✨
後期はあんなにくされ外道になってしまったのに…。なぜ?!
ホントはもっとマンガで東風先生の絡みの話読みたかったんです。
一件落着しちゃったから(留美子御大の忘れ去られたのもあるが)
出番が無くなったんでしょうけど、
すごく大きなキーパーソンだっただけに、
もっと活躍を見たかったと思ってたので、
それが昇華されて、本当に嬉しいです😭😭
2016/09/09 Fri 20:46:01 URL
Re: と、東風先生が眩しいっ!✨✨✨ : koh @-
> はづきさん

共感していただいてすごく嬉しいです♡♡♡
何度も読み返してると、初期乱馬は無意識レベルですごくあかねちゃんのことを気にしてるんですよね。
そして東風先生のことも。
だけどまだ自分は子供で、どっかで「関係ねーや」なんて強がりつつ、心の中では張り合ってるというか。

乱馬って中期以降は単純に強く~だったけれど、最初は闘う理由を大切にするというか、
(あ、でも後期もなんだかんだで相手を見捨てられない情は描かれているけれど)
自分の気付かないところで強くなる意味を求めていたような気がして。
でも本人はそんな深いところには気付かず、お兄さん代わりの東風先生がそれを優しく見守る、みたいな。
上手く言えないけれど、なんかそんなイメージなんです。
…これ、不定期シリーズ化出来ないかしら?(ゴクリ…)

にしても初期らんま、神々しいですね✨。
4巻までの展開で相当ネタがありますもん。
でもって私の書く乱あは きっとこの辺りの人間くさい部分に影響を受けている気がします(*‘ω‘ *)。
何となく書き始めた夏の三部作に続き、こちらも思い入れの強い作品になりました♪
(あと一話だけ続く予定です。まだ書いてないけど。←えっ)
2016/09/09 Fri 21:40:52 URL
震えました(笑) : クリ @-
kohさん、こんにちは!
初期乱あ!✨😆
乱馬の心の心境、私も震えました!
特に乱馬の最後の一言、あかねを好きだと自覚する場面、
ほんとに感動しました✨
原作ずっと読んでると、いつの間にかなんとなく距離が近づく感じで、
お互い好きだと自覚したのはいつなんだろう?と思ってましたが、kohさんの小説で、なんだかとっても納得してしまいました(笑)
東風先生を絡めた初期のやり取り、私もすごく好きです❤

中盤はどんどん乱馬がくされ外道(笑)になっていき、私もやきもきすることが多かったですが、後半の、素直になれないのに、いつの間にか距離がめちゃくちゃ近くなってる2人も大好きです😄
特に流幻沢(漢字合ってるかな?)の2人、乱馬が追いかけるパターンで好きです⤴

あと一話とのことですが、続きも楽しみにしています😆

2016/09/10 Sat 13:09:02 URL
Re: 震えました(笑) : koh @-
> クリさん

クリさんのコメントに仕事休憩中だった私の心も嬉しくて震えました(笑)。
もーほんと、初期乱あって愛おしいですよね♡
初期&流幻沢はらんまを語る上で鉄板です!

乱馬があかねちゃんに恋をした過程の考察については後日の"あとがき"で書く予定なのですが
クリさんにこんな風に言っていただいてすごく嬉しいです(/ω\)///。
いつもはパラレル前回の創作も、今回はまさに原作ありきですからね。
書くまで珍しく躊躇したけれど、挑戦してみて良かったです♪
わざわざコメントいただき、本当にありがとうございました♡
2016/09/10 Sat 17:30:31 URL

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