あなただけ (乱あの日) 

2016/05/27
※ R-18の描写があります ※

原作のイメージを損ないたくない方、R-18の類を生理的に受け付けないという方は
絶対にお読みにならない様、お願いいたします。苦情等もご遠慮願います。
あくまで『二次創作・パラレル』であるとご理解いただける方のみ、お進みください。
拍手に拙い挿絵があります。
(2016年5月27日 『乱あの日』にpixivにて投稿したものです。)




【 あなただけ 】



あかねを知る男は口を揃えて必ず言う。

かわいい。
優しい。
頭がいい。

その上、あかねに永遠の処女のイメージを勝手に求めてやまない。
中にはあかねの初めてを一体誰が奪うんだ、なんて下世話な話をする野郎までいやがる始末。


おれは内心、ぶっ飛ばしたくなるのを堪えながら、いつも通りの軽口を叩く。

かわいくねぇ。
寸胴、凶暴、意地っ張り。
おまけに料理センスの欠片もねぇ。

そんなおれの暴言をたしなめる奴もいれば、どこかで自分にもチャンスがあるのではないかと期待する輩もいる。



でもな。
本当はおれだけが知っている。

本気で怒って、本気で笑って。
いつもきらきらと全力でその大きな瞳をぶつけてくる。
おれのためだったら自分の危険なんか顧みやしない。

くらくらしそうな甘い香りも。
指の隙間をさらさらとこぼれていく髪の感触も。
しっとりとした肌に、弾力のある唇も。

全部、おれしか知らない。








乱馬を知る女の子は口を揃えてみんな言う。

いつも強気で女ったらし。
周りにかわいい女の子達を引き連れて、もしも付き合うとしたら女の敵。
だけど、とりあえず見た目は言うことなし。
おまけに運動神経抜群、いざとなれば頼りがいがあって…
やっぱりなんだかんだ言って、もしも乱馬に言い寄られたらOKしてしまうかも。


そんな話を聞きながら、あたしはいつも軽く受け流す。

どこがいいのよ、あんなやつ。
優柔不断でいい加減で、しかも全然かっこよくなんかないじゃない。
確かに運動神経はよくっても、そればっかりじゃあね。

あたしのそんな意見をたしなめる子もいれば、どこかで自分にもチャンスがあるのではないかと期待する子もいる。



でもね。
本当はあたしだけが知っている。

実は女の子の扱いに全然慣れていなくって。
緊張すると急にドギマギしてしまうシャイなところ。
勝手に照れて、真っ赤になったかと思うとすぐに早口になるその厄介な癖。
おさげをほどくと、意外にもしっとりとした滑らかな髪の毛の感触。
あたしにだけ向けられる、とびきり優しい笑顔。

きっと、あたししか知らない。







家族のみんなが寝静まった頃、あたしの部屋で乱馬とあたしはベッドの中にいる。
お互い、声を押し殺しながらの甘い時間…。


「…んっ……っ……っぁ…!」

「あかね……」

真っ暗な空間の中で、カーテン越しの外の灯りにぼんやり見える視界いっぱいの乱馬の身体。
吐息を漏らすのも惜しいというように唇を塞がれる。
温かな乱馬の体温とその口腔。
少し掠れたいつもとは違う声。
下から見上げるその表情は身体の奥から疼くような色気を帯びて、いつもの青年の姿ではなくなっている。

「あかね……」

愛おし気にあたしの名前を呼ぶ声。


「あかね……かわいー……」

普段だったら絶対に言わないような言葉を無意識のうちに何度も繰り返すその口。
あたしはそんな乱馬の首にしがみついて、彼の全てを受け入れる。

打ち付けられる痛みも快感も。
あたしと乱馬と二人の世界にしか生まれない。

「…っ!…ぁっ…もう…っ!…っ、…!」

あたしを翻弄してやまない、あたしだけしか知らないその存在。









家族が寝静まった頃を見計らって、おれはいつものようにあかねの部屋に行く。
いつからだろう、こうした行為を許されるようになったのは。
きっとお互い、もう我慢の限界だった。


ベッドの中で、声を殺して互いを求め合う。
淡い色したあかねのパジャマのボタンを一つずつ外すたびに、白い柔らかな肌が現われる。
それは想像なんかじゃ絶対足りないくれぇに綺麗で儚くて。
おれは汚したくないという想い以上に、おれを刻み込みたいという衝動に駆られて他には見えない場所に紅い花を咲かせる。

「あかね……」

名前を呼ぶおれの声にぴくりと身体を震わせる。
重ねた唇も、絡めた舌も、溶けてしまいそうに熱い。
一つになるために。
ゆっくりとあかねの身体を解していく。

「…あっ…らん……ぁ……っ…」

時折洩れるあかねの甘い吐息がおれの欲情を掻き立てていくんだ。


なあ、あかね。知ってるか?
その頬よりも胸よりも。
あかねの身体で一番柔らかくてあったかいところ。

ゆっくりとその場所に指を這わす。
途端に弓なりに跳ねる身体をおれは逃がさない。
静かな部屋に水音を響かせて、あかねがやめてと懇願するまで責め立てる。

「あ…もう…っ……、」

焦れたようにあかねが上気した顔でうっすらと俺を見つめる。

……おれももう限界。
一気にあかねの中へと入っていく。


「あっ……!…っ」

「…っ」

そこから先はいつも考えられなくなる。
いつの間にか加減も知らずに腰を打ち付け、あかねの身体を抱きしめて、その腕の下で揺さぶられる白いふくらみを見つめながら熱情に溶かされていくんだ。










「……はぁ、」


ゆっくりとあかねから離れる。
それまで繋がれていた場所がその体温を失ってもまだドクドクと波打って。
汗ばんだ額にしっとりと貼りついた髪の毛を指で梳き合う。



可愛くない言葉を100並べても、想う気持ちがそれを大きく上回る。
きっと言葉で100回好きといっても全然足りなくて。
だからこの気持ちを伝える唯一の術のように、おれ達は影を重ねる。


「乱馬……」

「ん……」


こんな顔、絶対に他の奴らには見せられない。
想像されることすら許せないほどの独占欲。




互いの瞳の中に映る、
乱馬の姿。
あかねの姿。
決して他人に知られることはない。


その表情を知るのは、あなただけ。






< END >




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comment (2) @ 高校生編 イベント編

   
1. 悩み  | 不意打ち 

comment

すごく好きです : クリ @-
kohさん、こんばんは~
pixivで読ませていただいたことあるなと、途中で気付きましたが(笑)私、こちらのお話、すごく好きです。
お互いにしか知らないお互いの姿、そしてお互いの自慢(笑)
色気たっぷりの話の内容もすごく好きです♡
いつも代わり映えしないコメントで上手く言えず申し訳ないですが^^;
オトナな二人にドキドキします♪
そうだよねー、限界だったかぁってニヤニヤしちゃいました(>ω<)
2016/09/27 Tue 20:38:37 URL
Re: すごく好きです : koh @-
> クリさん

こんばんは☆
前に投稿したお話って私的には少し恥ずかしいのですが、それをまた読んでいただけていると思うと
コメントもひとしお嬉しさが込み上げてきます♡

このお話はpixivで"乱あの日"が盛り上がっていて、創作歴1ヵ月にして無謀にも参戦したんですよ💦。
でもなぜか、1時間くらいですんなりお話が自分の中にストンと落ちてきて、無駄のない感じが
何気に自分の中でも好きなお話なんです(´艸`*)。
あ、イラストはあれですが💦。
大人な乱あ、たまにはいいですよね~♪
2016/09/27 Tue 21:34:03 URL

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